ローソク足とは?株初心者必見!ローソク足チャートの見方・読み方・分析術

株価チャート
  • ローソク足ってなんだろう?
  • ローソク足の見方がわかったらどんなメリットがあるの?

ローソク足は、江戸時代の日本で生まれてから、今では国内だけでなく海外の個人投資家・世界中のヘッジファンドにも使われている株価など相場の値動きを時系列に沿い図表として表す手法の1つです。

株を始めたばかりの初心者の方など、ローソク足の起源ってそんなに古いんだと思われたりするかと思いますが、「希代の相場師」と呼ばれた出羽国の「本間宗久」氏(1724-1803年)が考案し、当時は米相場の予測に用いられていたようです。

ローソク足が長く用いられてきているのには相応の理由があり、ローソク足の見方・読み方が分かると、値動きを予想しやすくなり、売買タイミングを計る手助けになります

ローソク足を適切に見ることは取引を行う上で非常に重要な分析とされています。

ローソク足の見方・読み方を知らなければ、ローソク足チャートを読むことはできません。

他の市場参加者と対等に渡り合えるように、株式投資の基本であるローソク足はしっかりと抑えておきましょう。

今回は、そんなローソク足の基本的な見方・読み方から使い方まで詳しく解説します!

しっかりとローソク足に関する基礎知識を理解して今後の取引に役立てていきましょう!

これがローソク足の見方・読み方!構成から分かりやすく解説!

ローソク足は、株の価格が過去にいくらだったのか、見方・読み方が分かれば価格の移り変わりを簡単に見ることができます。

ローソク足1本1本には、上がっている、下がっているだけでなくたくさんの情報が詰まっています。

まずはローソク足の構成について見てみましょう。

ローソク足は4本値で構成されている!

ローソク足の構成の画像(陽線、陰線中の高値、終値、始値、安値)

ローソク足は「始値」、「高値」、「安値」、「終値」の4本値からなっていて、終値が始値より上昇したら陽線、下落したら陰線になります。

始値(はじめね) その日の取引で最初に成立した値段(株価)のこと
高値(たかね) 一定期間の中で一番高い値段(株価)のこと
安値(やすね) 一定期間の中で一番安い値段(株価)のこと
終値(おわりね) その日の取引で最後に成立した値段(株価)のこと

「始値」、「高値」、「安値」、「終値」の4本値が分かることで、市場にどれほどの変化があったのか知ることが出来ます

例えば、始値と終値が離れている、陽線のローソク足ならば、“買いが集まっている勢いのある上昇なんだな”というのが分かります。

すると、“勢いがあるなら買ってみようかな”という売買の根拠・判断材料となったりします。

ローソク足は期間によって種類がある!

ローソク足の作られ方の画像(高値、終値、始値、安値)

ローソク足には、4本値を構成する期間ごとに、月足、週足、日足、分足などの種類があります

例えば、日足(ひあし)だと1日の中での4本値によって作られ、1時間足であれば、1時間の中での4本値でローソク足が作られることになります。

基本的には、大きな足(月足や週足)のトレンド方向に向かって上下を繰り返しながら、小さな足(日足・分足)も進んでいきます。

そのため、「月足→週足→日足→分足」という順でローソク足を見ると相場の方向を確認しやすくなります

ローソク足は、1本ずつ対応する期間(月足なら1か月、週足なら1週間など)ごとの4本値から作成されています。

株式投資では一般的に、月足、週足、日足、を使用します。

一般的な証券会社で使われている時間足は以下の通りです。

足の種類は証券会社ごとに少し違いがあるので丸暗記する必要はありません。

  • 月足
  • 週足
  • 日足
  • 8時間足
  • 4時間足
  • 1時間足
  • 30分足
  • 15分足
  • 10分足
  • 5分足
  • 1分足

ローソク足のヒゲと実体の見方

ローソク足の部分ごとの名称画像(ヒゲと実体)

ローソク足には「実体」と「ヒゲ」と呼ばれる部分があります

始値から終値にかけての部分のことを実体と言います。ヒゲは、高値と実体の差である「上ヒゲ」と安値と実体の差である「下ヒゲ」の2種類があります。

ローソク足の分析で、よく出てくる単語なので覚えておくと良いでしょう。

ローソク足は、4本値の値によってヒゲの長さや実体の長さが異なるなど様々な形があります。

ヒゲと実体の形は、相場の様子を読み取るときにとても役立ちます。

しかし、長さが違うだけで一体何が読み取れるの?と思われる株初心者の方もおられるのではないでしょうか。

ローソク足の魅力はここからです!

ヒゲの長さや実体の長さが異なることで、どんな可能性を読み取ることができるのか、詳しく見ていきましょう!

相場の状況が読み取れる!ローソク足の種類

ローソク足の種類のメイン画像

先ほど、ヒゲと実体の長さの違いから相場の様子を読み取ることができる、と述べました。

具体的にはこの後相場が上昇するのか?下落するのか?それともどちらにも動かないのか、判断材料にすることができます。

ローソク足から読み取ることのできる、買いサイン、売りサインの種類を紹介していきます。

ローソク足の見方・読み方「大陽線」と「大陰線」

大陽線と大陰線の画像

大陽線、大陰線と呼ばれるローソク足の形は、価格の上下幅が大きいローソク足です。

主に強いトレンドの始まりに現れて天井圏で大陽線がでれば上昇、底値に大陰線であれば下落の兆しとなります。

それまでの相場を一変させることがあり、非常に目立つので要チェックです。

ローソク足の見方・読み方「陽の丸坊主・陽の寄付坊主・陽の大引坊主」

陽の丸坊主・陽の寄付坊主・陽の大引坊主の画像

ローソク足の中でも陽の丸坊主、陽の大引坊主、陽の寄付坊主と呼ばれるローソク足は、上昇している相場によく見られます。

何か大きな買い材料となる適時開示情報や好決算が発表となった際などに見られるローソク足ですが、これからも上昇していく可能性が高いサインとなります

急騰後は利益確定売りに押され株価を下げたりもするので、「陽の丸坊主・陽の寄付坊主・陽の大引坊主」と呼ばれるローソク足が形成されたあと必ず株価を上げていくという訳ではありませんが、中でも陽の丸坊主は、強気でしっかりとした上昇の現れとされています。

ローソク足の見方・読み方「陰の丸坊主・陰の寄付坊主・陰の大引坊主」

陰の丸坊主・陰の寄付坊主・陰の大引坊主の画像

逆にローソク足の中でも陰の丸坊主、陰の大引坊主、陰の寄付坊主と呼ばれるローソク足は下落している相場によく見られます。

何か売り要素となる悪材料が出た際などに見られるローソク足ですが、これからも下落していく可能性が高いサインとなります

大きく売られた後はリバウンド狙いの買いが入ったりもしますが、中でも陰の丸坊主は、弱気で下落していく現れとされています。

ローソク足の見方・読み方「上影陽線」と「上影陰線」

上影陽線・上影陰線の画像

上影陽線、上影陰線は、長い上ヒゲが特徴的なローソク足です。

上昇トレンドの終盤によく見かけられるローソク足の形ですが、一時的に高値を記録してから、買いで入った人達の決済売り・利益確定売りなどに押し戻されていることがあります。

このローソク足の形が天井圏に見られたら、下落していく可能性の高いサインとなります

ローソク足の見方・読み方「下影陽線」と「下影陰線」

下影陽線・下影陰線の画像

下影陽線、下影陰線は、長い下ヒゲが特徴的なローソク足です。

一旦下落してから押し戻されていて、下落トレンドの終了を意味することが多いローソク足です。

このローソク足が底値圏に見られた後は、大陽線のような強い上昇トレンドが待っている可能性が高く、上昇する可能性の高いサインとなります

ローソク足の見方・読み方「トンボ・トウバ」

トンボ・トウバの画像

トンボと呼ばれるローソク足は、下落しても押し戻されたため、始値と終値に差がありません。

下げる力よりも上げる力が強いためにこのような形になります。

このローソク足が下落トレンドの底値圏に現れた後は、上昇トレンドになる可能性が高いため、買いサインとなります

トウバと呼ばれるローソク足は上昇しても押し戻されたため、トンボと同様に始値と終値に差がありません。

下げる力が強く、上昇トレンドの天井圏に現れた場合は上昇の終了を意味する可能性が高く、下落トレンドになる可能性が高いサインになります。

ローソク足の見方・読み方「小陽線・小陰線・寄引同時線(足長同時線・四値同時線)」

小陽線・小陰線・寄引同時線(足長同時線・四値同時線)の画像

小陽線、小陰線、寄引同時線と呼ばれるローソク足はトレンドがはっきりしておらず、上昇と下落どちらに行こうか迷っている状態です。

買いと売りが、どちらも同じような力で押しあっているために起こります。

このローソク足が出た場合は、様子見のサインになります

どちらに振れやすいか、ということがなくリスクが高いからです。

ローソク足種類まとめ

ローソク足の種類のまとめ画像(上昇サイン、様子見サイン、下落サイン)

ローソク足1本ずつに、こんなにも読み取れることがあるなんて奥が深いですね。

たくさん紹介しましたが、すべてを丸暗記しなくても大丈夫です。

こんなローソク足のパターンがある、ということを知っているだけで大きな損失を避ける判断基準に繋がります。

どうして上昇したのか?下落したのか?根拠を探すことが大事です

もちろん、このサインが出たら絶対こうなるというものではありません。

出現したのはトレンドの最中か、底値圏なのか、天井圏なのかにもよるので、あくまで可能性を表すもの、と捉えてください。

「木を見て森を見ず」に注意!ローソク足のパターン

ローソク足パターンのメイン画像

「木を見て森を見ず」という言葉があります。

これは「小さなことに気を取られていて全体を見失うこと」という意味です。

相場に例えると、「ローソク足1本を見てこのサインが出たから買いだ!売りだ!」と決めつけてしまうことは大きなトレンドを見失うことになってしまいます。

ここではそうならないための手法を紹介していきたいと思います。

株初心者が注意すべき「木を見て森を見ず」にならないために注意したいローソク足の見方・読み方は?

ローソク足の種類によるサインはあくまで可能性です。

また、ローソク足1本1本にだけ注目するのではなく、どんなふうに並んでいるのか?ローソク足のパターンを見ることによって、売買の精度が上がります。

例えば、ローソク足1本で見ると買いサインが出ているのに、ローソク足のパターン的には下落のサインであるということもあります。

ローソク足は長期間使われているだけあり、ローソク足の形だけでなく様々な使い方ができ、並び方にも意味があります。

パターンを組み合わせてこうなりやすいという経験を積み重ねていけば、ギャンブルではなく、根拠を持ったトレードに近づくことができます。

「木を見て森を見ず」になってしまわないようにパターンも知ったうえで取引していきましょう!

ローソク足はパターンからもチャートが読める!

ローソク足のパターンにも意味があるなんて、ニュースも見たりしなくちゃならないのになんだか難しくなってきたなぁ…そう思われる株初心者の方もおられるのではないでしょうか。

たくさんの知識を一気に覚えるのは大変ですよね。

1つずつしっかりと覚えていけばこれってこういうことだったんだ!とあとになって分かる部分もあるかと思います。

なので焦らずゆっくりと、が肝心です。

ここで、有名で簡単な「窓」というパターンを1つご紹介します。

株価チャート中の窓の画像(①下窓、②上窓)

たまに、チャートにぽっかりと空間が出現することがあります。

この空間のことを「窓」と言います。

この窓は、しばらく経つと窓を閉めるように反対の方向へと動く習性があり、これを「窓埋め」と言います。

この習性を利用して、窓を閉め始めた方向に取引を行うということができます。

なぜ窓が開くのでしょうか?①を見てください。

このように前日の安値より翌日の高値が安いと窓が開きます。

前の日よりもその株を売りたい、という人が増えたために起こることです。

窓は、それだけ相場に勢いがある証拠になります。

また②のように前日の高値よりも、翌日の安値が高い場合でも開きます。

ローソク足のパターンは、値動きの予想に役立つ酒田五法、はらみ線、つつみ線など他にもたくさんあります。

詳しくは値動きが予想できる!?酒田五法を中心にローソク足パターンを解説!にまとめてあります!今回学んだ窓のことについても掘り下げて書いてあるので、ローソク足についてよく知り、取引に活かしていきましょう!

ローソク足の見方・読み方まとめ

ローソク足の見方・読み方についていろいろと学んできましたが、いかがだったでしょうか?

ここで学んだローソク足の見方は、少しの違いはあるものの、FX(為替取引)など他の金融商品でも通用します。

ローソク足が読める、ということは投資の基本を抑えることになります

基本が分かればどうなっているのか、どうすれば勝つことができるのか、更に考えられるようになります。

少しずつ分かることが増え、考えの質をあげていくことは取引をする上での成長に繋がります。

1つの見方だけに頼るのではなく、自分に合う見方を見つけ、より良い株式投資を行っていきましょう!

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